声なきものの唄〜瀬戸内の女郎小屋 第9話:「見えない子」

松ヶ枝楼で子供のお化けがでる噂を耳にする千鳥。
ぜひ見たいと興味があり松ヶ枝楼へ向かう。

 

 

 

そこで、体調の悪そうな一枝にあう。
突然、一枝が倒れこむ。千鳥は薬の差し入れをした。

 

 

 

千鳥はそれから何度か、一枝の様子を見に通った。
一枝は図に乗り着物やカンザシをねだる。

 

 

 

それから一枝は、お化けを見る回数が増えていく。
一枝は知っていた。そのお化けは自分の腹の子だろうと。

 

 

 

松ヶ枝楼では、身ごもると青梅などで堕ろされる。
そして裏庭に粗末に埋められるようだ。

 

 

 

おそらく一枝のそんな申し訳ない思いが形になって
お化けとして何度もあらわれてくるのだろう。

 

 

 

一枝は、このままお化けを見続けることになるのが嫌で
腹の子を堕ろしに海に入る。

 

 

 

売られてくる前に
冷たい川に入り腹の子を堕ろしたことがあった。

 

 

 

その現場を千鳥に目撃され止められる。
しかし一枝は『こんな子いらんっ』と、泣きながら悲しむ。

 

 

 

そんなことをしているうちに、足を滑らせ海の中へ落ちしまった。
しかし、良いタイミングで東陽楼の栄太が助け上げる。

 

 

 

気になって千鳥の後をつけてきた様だ。
一枝は、東陽楼で看病することになった。

 

 

 

そこで、一枝の過去の悲惨な話をきく千鳥。
千鳥は自分の過去と照らし合わせて泣いてしまう。

 

 

 

泣いたことが、一枝の心を入れ替えさせる。
他人のために考えてくれて泣いてくれるなんて。

 

 

 

一枝は、またお化けをみてしまう。
しかし、今度は一枝のお腹の方へ近づき、ふわっと消えていった。

 

 

 

そのとき、『オカアサン』って聞こえたような気がした。

 

 

 

一枝は思った。この子は家族であることを。
そして、決心した。足抜けを。

 

 

 

千鳥が泣いてくれたことで、
一枝の気持を奮い立たせたのであった。

 

 

 

一枝の去り際、千鳥には見えた。
小さな女の子が微笑む姿を。

 

 

 

それから何日かたち、千鳥に巡礼さんが訪ねてきた。
ある女性から千鳥へ渡してくれと。カンザシを渡された。

 

 

 

千鳥は泣き崩れてしまった。

 

 

 

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