声なきものの唄〜瀬戸内の女郎小屋 第2話:「女郎の母性」
小菊が目を覚ます。そこには綺麗な顔をした男性がいる。
小菊は抱きかかえられ見世まで運んでもらうことになるが、
なんと地主である若水家の若様であった。
須賀屋の旦那は若様だと気づくと焦った様子、
子供を売りに出させていたことがバレてしまった。
小菊の方は、あの夜から男性恐怖症になってしまった。
しかし、若様には違った感覚があるらしい。
ある日、おつかいから戻ると、小梅が見世の太助坊をあやしていた。
その様子をみて小菊は「子供おるん?」と質問してみた。
小梅には小さな子供がおり、
旦那が亡くなったため稼ぎにきたことを聞かされる。
小菊は可愛そうに思っていた。
急に小梅が咳込んで血を吐いた。慌てて小菊は水をくみにいく。
その日から小梅は寝込んでしまった。
小梅が寝たことで、女郎が足りず旦那様は悩んでいた。
謝っている小梅をみて小菊は、見世に出ることを決意。
それを聞いて旦那様は大喜びだった。
小菊は、それから覚悟を決め見世に出るようになり旦那も超ご機嫌であった。
しかし、小梅の体調は悪化していく。
栄養のある食べ物を用意してあげようと考えるが、銭がない。
悩んでいる小菊に、釣り人が声をかける。若様であった。
若様は、小菊に釣った魚を上げることにした。
小菊は大変喜びし、小梅の病気のことを話すと
好きなだけ魚をもっていくように言ってもらえた。
小菊は鯛雑炊を作り小梅に食べさせる。
その間、若様は見世で楽しんでいた。
若様の帰り際に、忘れものを届けることになり、
若様と会話ができ幸せそうな小菊であった。
小菊は嬉しそうに見世にもどると、小梅がまた血を吐いていた。
労咳であった。死の病である。
医者を呼ぶと周囲にバレるため明日にでも故郷へ戻されることになった。
小梅は、なんとか働かせてほしいと頼み込んだが、
労咳が周囲にバレることを恐れ許されなかった。
そんなことをしているうちに小梅は自殺してしまった。
自分なんてと自暴自棄になってしまったのだろう。
そのことが周りに知られてしまい須賀屋は潰れてしまった。
皆、バラバラになり、またチヌは独りぼっちになってしまうのであった・・・
そして、新たな見世へ。
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